古くから行われてきた漁の技と知恵を受け継ぎ、 新しい設備や技術を加え発展してきた沿岸漁業。 狙う魚種によって、さまざまな漁法がある。 日本の漁師の8割以上がこの沿岸漁業者で、その約9割が個人経営だ。

沿岸漁業者の多くは個人経営。未明に出港して昼には仕事の終わる漁や、夕方から夜にかけて行う漁、日中だけ行う漁など、働く時間帯は季節や狙う魚種によって違ってくる。魚の種類も、中層を泳ぐアジ、サバ、タイ、海底にいるヒラメ、カレイ、アンコウ、またイカ、エビ、タコや貝類など、地域によってさまざまだ。
乗員1~2名の小型の船や、数名程度の5トン以下の船がほとんど。沿岸漁業で漁師として働くための第一歩は、見習いとして個人オーナーや企業体の船に乗ることから。師匠と弟子のような関係や、従業員として働きながら将来独立をめざす場合も多い。船主やその家族、地域の漁協組合員から多くを学び、その土地の住民として地域の産業の担い手になっていくという気持ちが何より大切になってくる。